Veneto 等北東部4州・・・Veneto

Veneto ヴェネト

ヴェネツィアは「水の都」、州都である。そのヴェネツィアの背後に、北は東アルプスに接し、ポー河下流左岸に拡がるのがヴェネト州
ヴェネツィアは紀元前のローマ帝国植民地が起源だが、5世紀フン族の来襲を逃れるため浅瀬に浮かぶ118の島に移り住み、異色な都を造りあげて行った。
東方貿易で栄え、活発な商業活動が発展の基である。15~16世紀には「ヴェネツィア共和国」として大発展を遂げ、地中海の海洋貿易を制すると共に、東方文化流入拠点として高度な文化を誇った地域である。美しい海岸線と歴史遺産で多くの観光客を引き付けている。

肥沃な大地と温暖な気候に恵まれ、小麦、トウモロコシを始めとする農産物に恵まれ、酪農も発達している。ワインの生産量では、ブーリア、シチーリアに次ぎ第3位だが、DOCG,DOCなどの上級ワインの生産は第1位を誇る。

シエクスピアの「ロメオとジュリエット」の舞台として有名なヴェローナは、ワイン生産地域として州の中心に位置する。ここでは、毎年春先に世界最大規模のワイン見本市が開催され、イタリアのみならず外国からも多くの専門家が訪れるようになり、この地域のワイン造りにも影響を与え、量産から品質志向になってきている。

ヴェネトのワインと言えば、何と言っても、白の「ソアーヴェ」と赤の「バルドリーノ」「ヴァルポリチェッラ」がよく知られているが、ヴェネトのDOCワインで量的に多いのは、国際品種かその混醸ワインである。
ここでは、特徴あるDOC(G)ワインをピックアップし情報は載せた。

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以下には、この州に限り、DOC及びDOCGの表記をTOPにしていない(WainMapも含め)。 それはそれぞれの産地がDOCであっても、その産地にDOCGワインを産出しているからです。

 

西部DOC(G)

Valpolicella (ヴァルポリチェッラ)

生産地は、州西部、ガルダ湖の東の丘陵地帯。最良のワインはヴェローナの北西,ガルガニヤーノ、マラーノ、ネグラール、フマーネ、サン・ピエートロ・イン・カリアーノを含む「クラッシコ」地帯で造られる。

使用品種は、北のアルプスの裾野の端にあたる所で、アデイジェ川が東に曲る地点に生育する土着品種・コルヴィーナ、ロンディネッラ、モリナーラ種を主体に造られる。
通常の<赤ワインより頑丈な<スペリオーレ>、力強い辛口の<アマローネ>、それに甘口の<レチョート>がある。

キャンティ、アステイ、ソアーヴェに次いでDOC中第4位の生産量である。バルドリーノも同品種を使うが、ワインはより頑丈で,より深みがあり,軽めのものでさえバルドリーノより長命である。通常の「ヴァルポリチェッラ」の赤は、ルビーから深紅色まである。チェリーのようなアローマと香味を持ち,わずかにビターの後口がある。一般的には、若い内に飲まれる。

*「ヴァルポリチェッラ」は、ラテン語で「カンテーナの多い土地」を意味していて、古代ローマ時代の文書に、この地のクラッシコ地帯で造られるワインに「アチナディコ」と呼ばれるワインのあることが記されている。この「アチナディコ」は、アマローネやレチョートのもとになるワインである。

主生産者
Allegrini, Masi, Zenato, Corte Sant'Alda, Dal Forno Romano,
(アッレグリーニ、マジア、ゼナート、コンテ・サンタルダ、ダル・フォルノ・ロマーノ)

 

DOCG

Amarone della Valpolicella (アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ)
「アマローネ」は、使用品種に、主としてコルヴィーナ種を使う。葡萄を収穫した後、平均3ヶ月棚の上で乾燥させて香味を濃縮し、その後発酵させて辛口にする。
アルコール度が高く、熟成に耐え、複雑さを身に付ける力強い味わいのワインだが、一般的には、生き生きとしたフルーティーさがまだ残っている若いうちが好まれる。
法定熟成期間は2年。「Amarone」は「苦味の強い」を意味するAmaroneと言う言葉からきている。

 

Recioto della Valpolicella (レチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラ)
「レチョート」も、「アマローネ」と同じように半乾燥させた葡萄から造られるが、このワインは独特の芳香と厚みのある中程度の甘口。
古典的タイプはデザート・ワインで、深紅色で、十分なブーケと構成を持ち、濃厚で力強い。

 

Recioto(レチョート)
ヴェネト地方の丘陵地の農家では、古くからこの陰干しした葡萄でワインを造り、クリスマスのお祝い用としていた。
「レチョート」とは、Recie(耳)からきた言葉。農民がブドウを陰干しした際、自分の耳の硬さになるまで乾燥させたことから、こう呼ばれるようになったと言う。
Bardolino (バルドリーノ)
生産地はイタリア最大の湖、ガルダ湖の東岸に広がる丘陵地帯。
バルドリーノを中心とする6ヶ村は、古くからこのワインを造っていて「クラッシコ」と表示できる。
湖に近いことから気候は穏やかで出来るワインもまろやかさがある。
地元品種・コルヴィーナ、ロンディネーラ、モリナーラ、ネグラーナ種で造るワインは、ルビー色、熟成に従いガーネット色を帯びる。繊細な果実香を含み、新鮮で穏やかな<赤とロゼ>。<スプマンテ>もある。

以下の「スペリオーレ」」はDOCG。昇格は2001年。

主生産者
La prendina, Corte Ggardoni, Le Fraghe, Monte del Fra,
(ラ・プレンディーナ、コルテ・ガルドーニ、レ・フラーゲ、モンテ・デル・フラ)

 

DOCG : Bardolino Superiore (バルドリーノ・スペリオーレ)
収穫量はより少なく、アルコール度数12度以上で、12ヶ月の熟成を必要とするもの。バルドリーノのフラッグ・ワイン。

主生産者
Zeni, Leonardo Valentino, Rizzardi, Sartori, Colle dei Cipressi,
(ゼーニ、レオナルド・ヴァレンティーノ、リッツァルディ、サルトーリ、コッレ・ディ・チプレッシ)

Soave (ソアーヴェ)
Soave

「ソアーヴェ」は、戦後いち早くアメリカに輸出され、今日のイタリアを代表する<白ワイン>として、世界に知られるようになったワイン。
本国イタリアでも最も人気のある白ワインの一つ。生産量も多く、キャンティ、アスティに次ぐ。

ヴェローナからヴェネツィアに向かう途中にあるソアーヴェを中心とする13の村で造られる。
この地域は、古代ローマ崩壊後、北方から南下して来て王国を築いたゲルマンのランコバルト族が「スヴェーヴィ」と呼んだことから、「ソアーヴェ」と言われるようになり、古くから葡萄栽培が行われてきた。

ガルガネガ種70%以上に、トレッビアーノ・ディ・ソアーヴェ種、ピノ・ピアンコ種、シャルドネ種を加えて造る。アーモンドやチェリーの香りを含み、新鮮ですっきりして、しかも厚みのあるしっかりした味わいの<辛口白>。

主生産者
Masi, Bertani, Pieropan, Anselmi,
(マアジ、ベルターニ、ピエロパン、アンセルミ)

 

DOCG : Soave Superiore (ソアーヴェ・スペリオーレ)

この<Superiore-「スペリオーレ」は、アルコール度数12度以上、3ヶ月以上のオーク樽での熟成を必要とするもので、 2001年に、このスペリオーレがDOCGに昇格した。

主生産者
Gini, Bertani, Pieropan, Ca Rugata, Sant'Antonio, Lamberti, Roccolo Grassi,
(ジーニ、ベルターニ、ピエロパン、カルガーテ、サンタントニオ、ランベルティ、ロッコロ・グラッシ)

 

DOCG : Recioto di Soave (レチョート・ソアーヴェ)
ソアーヴェ同様ガルガネガ種主体で造られる<甘口白>。完熟した葡萄を風通しのいい部屋で乾燥させ、翌年の1月頃ワインに仕込まれ、10ヶ月以上の熟成を必要とする。濃密な果実香を含む黄金色のワインで、デリケートな甘さをと滑らかなコクを持つ。

このワインの起源は古く、ランコバルト王国(AC568~794)時代に遡る。DOCG昇格は1998年。

主生産者
Pieropan, Ca Rugata, Tamellini, Cantina del Castello, Roccolo Grassi,
(ピエロパン、カ・ルガーテ、タメリーニ、カンテーナ・デル・カステッロ、ロッコロ・グラッシ)

Custoza (クストーザ)
バルドリーノの南、一部バルドリーノと重なる地域で造られる<辛口白>。トレッピアーノ・トスカーノ種、カルガネガ種、地元のトカイ・フリウラーノ種の混醸。ワインは、濃い麦藁色で果実香に富み、ソフトで上品な風味を持つ。構成もしっかりしていて良質なソアーヴェに対抗できるものも少なくない。
近年、カルガネガ種主体の<甘口白>も造られ、評価も高い。

主生産者
La Prendina, Lamberti, Zani, Santa Sofia, Cantina Sociale di Custoza,
(ラ・プレンディーナ、ランベルティ、ゼーニ、サンタ・ソフィア、カンティーナ・ソチャーレ・ディ・スクトーツァ)

 

東部DOC(G)

Valdobbiadene(ヴァルドッピアーデネ)
2009年 DOCGに昇格した。 <Conegliano Valdobbiadene-Prosecco>とも表記される。

産地は州北東部のトレヴィーゾ県のコネッリアーノ・ヴェネトとヴァルドッピアーデネとその周辺の丘陵にある。
Prosecco-プロセッコ種>で造られる辛口から半甘口の白。発泡性のスプマンテもあって、イタリアでの人気は高い。
(このスプマンテは瓶内二次発酵のものもあるが、その大半はシャルマー法によって作られる)黄色がかった麦藁色で、フルーティーな香りを含み、後口に僅かな苦味を感じる爽やかでまろやかなワイン。

北部のヴァルドッピアーデネは標高が高く気温が低いこともあって、多くは辛口のものが造られる。
ヴァルドッピアーデネに近いカルティッツェと呼ばれる地域で造られる<Superiore di Cartzze-スペリオーレ・カルティッツェ>は評価が高く、生産量も少ないこともあって、価格は通常のものの3倍。

主生産者
Carpene Malvolti, Valdo, Zonin, Bisol, Mionetto,
(カルペネ・マルヴォルティ、ヴァルド、ゾニン、ミオネット)

Conegliano(コネッリアーノ)
2011年、DOCGに昇格。

州北東部のトレヴィーゾ県のコネッリアーノを中心に広範囲に拡がる地域。濃いルビー色で、個性的なアロマを持つ、地方品種・<Marzemino- マルツェミーノ種>主体の<赤>と、濃い黄金色で、乾燥果実の香りを含む<Prosecco-プロセッコ種>主体の<白>で知られているが、プロセッコ種の<白>の評価は高い。
国際品種で造る<赤・白>もある。

主生産者
Astoria, Masottina, Bellenda, Bepin de Eto,
(アストリア、マゾッティーナ、ベッレンダ、ベピン・デ・エト)

Piave(ピアーヴェ)
Piave
<Vini del Piave>の標記もある。
トレヴィーゾ県とヴェネツィア県にまたがるピアーヴェ川の両側に広がる広大な地域の赤と白。
共に国際品種で造るものが多い。個性的で傑出したものは無いが、軽く飲み易い若飲みタイプ。

主生産者
Santo Stefano, Conte Collalto, Molon, Masottina, Cescon Italo,
(サント・ステファノ、コンテ・コッラルト、モローン、マゾッティーナ、チェスコン・イタロ)

Piave Malanotte (ピアーヴェ・マラノッテ)
2011年、DOCGに昇格。
土着品種<Raboso-ラボーソ種>で造る力強い非常に個性的な<赤>。使用葡萄の15~30%を陰干しすることが義務付けられている。そのコクのあるタンニン風味でよく知られているが、ブーケのある円やかさを生むためには時間が必要と言われている。

*<Raboso-ラボーソ種>:
果房はやや大きめで岐肩を持ち密着粒。果粒は中程度で青黒い色。厚めの果皮で白い粉が多く見られる。濃い紫ルビー色で渋みと酸味に荒々しいところもある品種だが、果実香に溢れる力強い非常に個性的なワインを生む。<Raboso Piave-ラボーソ・ピアーヴェ><Raboso Veronese-ラボーソ・ヴェロネーゼ>の2種あるが、後者は穏やかでよりエレガント。

Montello(モンテロ)
トレヴィーゾ県モンテッロ地方。
カベルネ、メルロで造る<赤>、シャルドネ、ピノ・ブランコで造る<白>。いわゆる国際品種で造る赤と白の産地。

2009年、プロッセコ種で造る<白>がDOCGに昇格した。
表記は、
Colli Asolani-Prosecco/Asolo-Prosecco

又、2011年、この地の国際品種主体で造る<赤ワイン>がDOCGに昇格した。
表記は、
Montello

 

Lison-Pramaggiore(リソン-プラマッジョーレ)


東ヴェネトの平野からフリウーリ州境まで広がる地域。多くは国際品種の赤と白。

2009年、プロッセコ種で造る<白>がDOCGに昇格した。
表記は、
Lison

 

Breganze(ブレガンツェ)


ヴィチェンツァ県北部のブレガンツェを中心とするこのDOCは、葡萄の生育に適する氷河による氷堆石地帯。産するワインは赤と白。白は、トカイ・フリウラーノとヴェスパイオーロ種主体。赤はメルロー種主体の国際品種が多く使われている。

 

南西部DOC(G)

Gambellara(カンベラーラ)
産地はソーヴィアの東、カンベラーラを中心とした地域で、カルガネガ種主体に、地元のトカイ・フリウラーノ種を加えて造られる<辛口白>。濃い麦藁色で、フルーティーでバランスのいい口当たり、ソアーヴェに似ている。琥珀色の<ヴィン・サント>もある。

収穫した葡萄を1月頃まで風通しのいい室内で乾燥させ、糖度を上げ発酵させた<Recioto-レチョート>は、2008年 DOCGに昇格した。

カルガネガ種70%以上で造る。黄金色で独特のアロマのある<中甘口白>。
Recioto di Gambellara>と表記される。

主生産者
La Prendina, Lamberti, Zani, Santa Sofia, Cantina Sociale di Custoza,
(ラ・プレンディーナ、ランベルティ、ゼーニ、サンタ・ソフィア、カンティーナ・ソチャーレ・ディ・スクトーツァ)

Berici(ベリーチ)
ヴィチェンツァに隣接する丘陵にあるこのDOCは、歴史的には名の知れた地帯にある。
国際品種から地元種まで多数の品種を使って<赤と白>を造っている。個性には欠けるものの飲み易い若飲みタイプ。

主生産者 Gavazza, Villa del Ferro, Marcato,
(カヴァッツァ、ヴィッラ・デル・フェッロ、Marcato、

Euganei(コッリ・エウガネ)
Euganei
パトヴァ県の エウガネイ丘陵を中心とした地域。切り立ったようにそびえる丘陵は古代ローマ時代から畑が造られていたが、長い間忘れ去られていた。しかし、第二次大戦後に復興した。
国際品種で造る<赤>とガルガネガ種やプロセッコ種で造る<白>がある。ワインは総体的に飲み易い若飲みタイプ。

主生産者
Vignatta, Emo Capodilista, Zonin, Ca Lustra,
(ヴィーニャアルタ、エモ・カポディリスタ、ゾニン、カ・ルストラ)

 

Colli Euganei Fior d'Arancio


(コッリ・エウガネ・フィオル・ダランチョ)
2010年、DOCGに昇格。
Moscato-Giallo(モスカート・ジャッロ)種で造る<半甘口~甘口白>。

この地では、昔からこのMoscato-Giallo(モスカート・ジャッロ)種を大事に栽培してきた。「オレンジの花」を意味する「Fior d'Arancio」は、この品種のこの地での呼び名である。言葉通りの魅力的な発泡性もある甘い白ワイン。
よりコクのある滑らかな口当たりの<パッシート>もある。法定熟成期間は1年。

Bagnoli(バニョーリ)
産地は、地図には示してないが、DOC・<Colli Euganei>に接し東南部に広がる。
国際品種を使い赤と白を産す。<赤>はカベルネとメルロ種主体。<白>はシャルドネ種主体。共に、軽やかな若飲みタイプ。
Bagnoli di Sopra(バニョーリ・ディ・ソープラ)> とも表記される。

*2011年、この地で、土着品種・<Raboso(ラボーソ)種>90%以上で造る<赤ワイン>がDOCGに昇格した。
この品種は果実香に溢れる力強い非常に個性的な赤ワインを生む。
表記は、
Bagmoli Friularo

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